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  <title>花　筐</title>
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    <title>昔についての問い合わせ</title>
    <description>
    <![CDATA[<img src="//hanagatami.mamagoto.com/Img/1415260588/" alt="" /><br />
<br />
ひどく疲れた。<br />
その問い合わせに答える自分は、過去を無償で他人に売り渡すようなもので、<br />
そこに私の過去の名前を出したところで、いったい誰がその名前を憶えているのかと不安にもなった。<br />
不安という言葉は適当ではないかもしれない。<br />
やっと逃げ切って、やっと捨て去った自分の過去を、それを欲しがる人間がいて、それを何の興味もなく与えている自分が不思議だった。<br />
<br />
私がセックスを嫌いになったのは、フェラチオが嫌いだったからだ。<br />
男はそれで征服欲が満足するのか喜ばない男はいなかった。<br />
因果なもので私はそれが上手かったらしい。<br />
女だから、それを他人からされることは出来ないし、複数プレイをしたことはないから自分と他の女と、<br />
どちらが先に男を逝かせられるかなどということを競ったこともない。<br />
<br />
大きさは、ほどほどが良い。<br />
あまり大き過ぎると、こちらは痛いだけで何も感じない。<br />
昔、デカいだけが取り柄の男がいたけど二度としたいとは思わなかった。当然、私は逝かなかった。<br />
<br />
そんなことを書きたかったワケではないのに、過去をほじくり返すと<br />
結局、それらのことも一緒についてくる。<br />
<br />
エゴと肉欲と写欲。<br />
そういう世界に一度は身を置いた期間があったワケだ。<br />
そこを通り過ぎてきたから今の自分があるのだし、その部分があったから私は病気に気付けて幸せになれたのだ。<br />
皮肉な話だけど。<br />
<br />
自分の過去の人脈についての問い合わせにダラダラと情報を羅列してメールを送り終えると、無性に悲しくなって涙が出てきた。<br />
家には私一人だから嗚咽しても誰に気を遣うこともない。<br />
一人暮らしの経験のない私は、いずれは出来るだろう一人暮らしに、もう一度憧れてみようかとも思う。<br />
<br />
老人の一人暮らしでは色気も何もないけど、別にいいんじゃないか？<br />
一人だけの時間を気ままに生きたい。<br />
誰にも邪魔されず干渉されず。<br />
<br />
健康と経済的な不安さえなければ、ずっと一人で生きていきたい。<br />
<br />
付き合ってきた男たちを思い出すことは皆無。<br />
好きだった男とセックスが上手かった男は別。<br />
<br />
好きと相性は別。<br />
<br />
いろんな意味で。<br />
<br />
<br />
<br />
]]>
    </description>
    <category>回顧記</category>
    <link>https://hanagatami.mamagoto.com/Entry/22/</link>
    <pubDate>Thu, 06 Nov 2014 08:16:43 GMT</pubDate>
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  </item>
    <item>
    <title>ログイン頻度</title>
    <description>
    <![CDATA[<a target="_blank" href="//hanagatami.mamagoto.com/File/is_009.jpg" title=""><img src="//hanagatami.mamagoto.com/Img/1415070535/" alt="" /></a> <br />
<br />
昔から監視している相手のネットへのログイン頻度が、この数か月落ちてきている。<br />
旅行に出ているときはログインできない。<br />
自宅のパソコン以外でネット環境へログインして来ないからだ。<br />
携帯は10年くらい前の型のガラケーを利用している。<br />
スマホのアプリなんて使わない、アナログ世代の人間だ。<br />
<br />
還暦過ぎても色事に熱心だったのは、今も相変わらずだろう。<br />
ある調査によると知能指数とエロ指数は比例するらしい。<br />
知能の高い人間は性欲も旺盛だという。<br />
還暦過ぎても衰えなかった、あの相手もそうなのだろう。<br />
<br />
これは自然の摂理からすれば理にかなったことなのかもしれない。<br />
種という見方をすれば人類が存続するためには知能指数の高い人間は残る価値がある。<br />
より優れた生物として種を継承していくためには、劣った遺伝子より優れた遺伝子が必要だ。<br />
そして自然と知能の高い人間は旺盛な性欲で大量の自分の子孫を残す義務と責任と必要がある。<br />
生物学的に考えたら、そういう言い訳が通るのかもしれない（笑）<br />
それで各所の先生方は、せっせと女遊びに興じておられるワケだ。<br />
<br />
その監視相手も、ご多聞に漏れず某国立大学のご出身だったからうなづける話だ。<br />
<br />
<br />
この監視相手には90代の母親がいる。<br />
私の知る限りでは、昨年くらいまでは妖怪の様な強靭な生命力で、毎日文章会などで多忙な老後を過ごしていたようだけれど<br />
さすがに、そろそろ介護が必要になって、この監視相手のログイン頻度が落ちたのは<br />
母親の介護に時間を割かれるようになったからだろうかと思ったりする。<br />
それとも監視しているサイトに飽きて、Facebookあたりで獲物の女性を物色して遊んでいるのか。<br />
<br />
毎年、妻を連れて海外旅行へ2週間か10日ほど出ていたけれども、今年はまだ行っていないらしい。<br />
今日に入ってからログインしなくなって三日目になる。<br />
ひょっとしたら、この時期はどこかへ海外旅行に出ているのかもしれない。<br />
今年は、どこへ行っているのか。<br />
海外で撮ってきた写真を見ると、くだらない見ても仕方のない写真が多い。<br />
傑作は、そう簡単には世に出さないということなのだろうか。<br />
もっとも発表しても誰も関心を示さないような写真しか撮っていないけれども。<br />
<br />
この監視相手への私の執着は、何時ごろ消えるのだろうと思う。<br />
足かけ4年以上煮え湯を飲まされ続けたこの相手から奪い取ったものもいろいろあるし<br />
どうして未だに執着が残っているのかは自分では良くわからない。<br />
<br />
ログイン状況を監視するという日常行為が単純に習慣化してしまったから、それが出来なくなるのが寂しいだけかもしれないし<br />
この相手以上に自分について知っている人間がこの世にいないということもあるかもしれない。<br />
ただ知っているということと理解しているということは別問題だ。<br />
<br />
私について、これだけの情報を与えたにも関わらず、まったく理解していない相手に<br />
なんとか理解して欲しいと思い、この監視相手は常人の非にならないほど人に対しての理解には疎い人間で<br />
自分と自分の周囲の人間以外には、まったく興味も関心もないエゴイストだということに気付くまでに数年かかり<br />
これだけの苦労をしたのだから、これだけの辛酸を舐めてきたのだから理解して欲しいという願望がいつまでたっても達成されないことへの不満や憤りが<br />
今でも、何時まで経っても執着している原因だろうと思っている。<br />
<br />
でも今さら、この相手に理解されたところでどうなるものでもない。<br />
今さら理解して欲しいとも思わない。<br />
<br />
それでも、やっぱり何時まで経っても執着だけが消えない。<br />
<br />
私は種としては残る価値のない人間なのだろうなと思う。<br />
だから希死念慮だけは、物心ついたころから非常に強い。<br />
<br />
<br />
<br />
<br />
<br />
<br />
<br />
]]>
    </description>
    <category>雑文</category>
    <link>https://hanagatami.mamagoto.com/Entry/20/</link>
    <pubDate>Tue, 04 Nov 2014 03:36:34 GMT</pubDate>
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  </item>
    <item>
    <title>仕事</title>
    <description>
    <![CDATA[<a target="_blank" href="//hanagatami.mamagoto.com/File/b0137183_1305773.jpg" title=""><img src="//hanagatami.mamagoto.com/Img/1415066280/" alt="" /></a><br />
<br />
職場の自分の位置を表で見る。<br />
学習塾の成績表じゃあるまいし、ランキング形式の一覧表を作るうちの会社って、どうなんだ、とバカバカしく思う。<br />
お互い競わせて、それを可視化して、より売り上げ向上を図ろうと思ってのことだろうけど<br />
競え、と言われると、勝手にどうぞ、と思ってしまう。<br />
別に今の会社にお世話にならなければならない義理は何もない。<br />
ただ居心地が良いから居座っているだけだ。<br />
利用されているのだから、こちらもそれなりに利用させていただいているだけのこと。<br />
<br />
こちらのスケジュールも満足に把握せず、勝手に会社の都合だけで仕事を振って来られても迷惑。<br />
普通は、こちらが受けるかどうかを、まず確認してからが順番というものだ。<br />
馬車馬か？競馬馬か？私たちは。まったく迷惑な話だ。<br />
<br />
今受けている仕事が片付いたら、この会社からは身を引いて新しく自分で仕事を始めたいと思っている。<br />
仕事を始める、と言っても、起業するという意味ではない。<br />
普通の自分の年齢相応の仕事に就きたいと、そう思っている。<br />
<br />
競う、ということは、私の病気には最悪の環境だから。<br />
人の評価、他人の目。<br />
出来る限り、そうした刺激からは身を遠ざけて、ゆっくりと時間をかけて治療する必要がある。<br />
<br />
それなのに、まあ６年もの間、よくやってきたものだと自分で感心する。<br />
<br />
ずっと縋るような目をして生きてきた。<br />
今にして思えば、そんな気がする。<br />
<br />
もう何にも縋る必要はない。<br />
<br />
<br />
禁煙をしてから、この半年の間に、体重が８㎏ほど増加して、ウエストは12㎝近く太くなった。<br />
自分の仕事から考えたら到底許される状況ではなく、断食してでも何をしても必死で痩せなければならないのだけど<br />
実際、自分では そんな必要は感じでいない。<br />
<br />
それよりも今はとても幸せで、こんなに満ち足りた落ち着いた気持ちでいられるのは<br />
おそらく生まれて初めてのことなので、できることなら もう誰にも何も関与も干渉もして欲しくない。<br />
ただ静かに、このまま生活させて欲しい。<br />
<br />
ごく普通に一日三度の食事と睡眠。<br />
家族のために食事を作って買い物に出て、掃除をして洗濯をして、たまに趣味の写真を撮りに出かけたり美術展や写真展へ行く。<br />
健康維持のために週に数回ジムへ通う。<br />
<br />
何も贅沢はいわない。<br />
ただ、その今の生活を続けたいだけ。<br />
贅沢ではない、ごく普通のものを食べて、ごく普通の生活をしたい。<br />
<br />
やっと自分で自分が幸せだと、心から感じられるようになったのだから<br />
もう誰にも邪魔して欲しくない。<br />
<br />
<br />
<br />
<br />
<br />
<br />
<br />
<br />
<br />
]]>
    </description>
    <category>雑文</category>
    <link>https://hanagatami.mamagoto.com/Entry/19/</link>
    <pubDate>Tue, 04 Nov 2014 03:05:03 GMT</pubDate>
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  </item>
    <item>
    <title>許せないこと</title>
    <description>
    <![CDATA[<div><img style="display: block; margin-left: auto; margin-right: auto;" src="//hanagatami.mamagoto.com/Img/1414076411/" alt="" width="500" /><br />
<br />
<br />
命を削って撮っている写真を、通りすがりに好きだの嫌いだの<br />
何を偉そうに評論家気取りで。<br />
<br />
お前に撮れるのか。<br />
この写真の意味がわかるのか。<br />
<br />
おためごかしの優しい人ぶったコメントの羅列。<br />
そこに書かれたことは、全世界の人間が読んでいるということに気付いているのか。<br />
<br />
ネット上のコメントは、一対一ではないということ、わかっているのか。<br />
そこには幾数十万の無言の閲覧者が介在しているということに気付いているのか。<br />
<br />
その写真を撮るまでに、いったい どれだけの思いがあって<br />
その写真を撮るまでに、いったい どれだけの報いがあって<br />
他人の人生に、勝手にコメントつけて、いい気になって評論家気取りで。<br />
<br />
許せない。<br />
<br />
<br />
<br />
<br />
</div>]]>
    </description>
    <category>雑文</category>
    <link>https://hanagatami.mamagoto.com/Entry/18/</link>
    <pubDate>Thu, 23 Oct 2014 15:05:16 GMT</pubDate>
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  </item>
    <item>
    <title>渡航準備</title>
    <description>
    <![CDATA[<div style="text-align: center;"><img src="//hanagatami.mamagoto.com/Img/1413786576/" alt="" width="500" /></div>うんざりしていた。<br />
<br />
週末から子供が短期留学に出るための準備をしている。<br />
準備をしているのは私だ。<br />
自分で懲りて苦労して覚えさせれば良い、放っておこうと気持ちでは思うものの<br />
いつまでたっても荷造りをせず、放置したままの着替えや洗面道具を見るとイライラする。<br />
<br />
早く出発して無事に向こうへ到着してくれないかと思う。<br />
あれほどまでに苦労して作った子供たちなのに、教育ということを考えると面倒で億劫で仕方がない。<br />
子供たちに対すると異常な責任感や罪悪感が一気に圧し掛かってきて息苦しくなり<br />
結果として、私は何もできずに心労でまいって寝込んでしまい、夫が出来る範囲での代役をしてくれるという情けないことになる。<br />
<br />
ずっと昔、まだ子供たちがおむつが取れるか取れないかの頃、子供の友達、同い年の近所の子を数時間預かったことがあった。<br />
その子の父親は地方の国立大の出身。血筋なのか、預かったその子は とても頭の良い子だった。<br />
その子は兄弟揃って私大の難関校に現役で合格している。<br />
預かった時に、私の子供の知育玩具で遊ばせてあげたことがあった。うちの子には出来ない、その知育玩具をいともたやすく完成させている姿を見て、どれほど頑張って子供を作っても、どれほど頑張ってお金や手をかけても、私の子供には私以上の知能は望めないのだと思い知らされた。<br />
自分の子供には自分の子供にしかない良さがあり長所があることはわかっていても、そこから何を感じるかというと子供の知能のレベルではなく、その親である自分自身の知能の低さに対する劣等感やコンプレックスだった。<br />
「やっぱり自分は劣った人間なのだ」と自分が悲しく惨めになる。<br />
<br />
そうしたことを繰り返すうちに、子供たちの欠点はすべて自分のせいだと、自分が原因だと感じるようになり、自分の惨めな姿を子供たちの中に見る思いがして、子供たちに対するのが恐ろしく苦痛になった。<br />
条件なしで子供を愛せないということではなく、子供に向かうことで自分を無価値な人間だと思い知らされることに恐怖とトラウマがまとわりついた。<br />
<br />
親から自分への無価値感をすり込まれ、自分の子供から、それを更に反復して感じさせられる。<br />
目を向ける方向を変えれば済む話だけれど、血のつながった肉親という絆が非常に重くのしかかる。<br />
<br />
そうしている間に、実家の母からメールが届く。<br />
留学に出発する日に空港まで見送りに来たいという。<br />
以前も、上の子の留学の際に、空港まで見送りについて来た母のお守りと接待で肝心の子供の見送りは疎かになってしまったことがある。<br />
それをまったく学習していない母から、また同じことのメールが届いた。<br />
今回は、メールで断った。<br />
<br />
これ以上、近付いて欲しくない。かき回して欲しくない。<br />
離れたところで静かに生活をさせて欲しい。<br />
<br />
見送りについて来れば、また「お腹が空いた」だの「お茶が飲みたい」だの「買い物をしたい」だの、自分の都合で引っ掻き回してくるだろうことは目に見えている。<br />
そして、自分の孫が留学に出発するという晴れの場に居たいという母の見栄を満足させるために、こちらは生きているワケではない。<br />
私の子供まで、私の家族まで、母の虚栄心の対象にされるのは迷惑以外の何物でもない。<br />
<br />
もう、近付かないで欲しい。<br />
<br />
<br />
<br />
<br />
]]>
    </description>
    <category>雑文</category>
    <link>https://hanagatami.mamagoto.com/Entry/17/</link>
    <pubDate>Mon, 20 Oct 2014 06:35:46 GMT</pubDate>
    <guid isPermaLink="false">hanagatami.mamagoto.com://entry/17</guid>
  </item>
    <item>
    <title>献体</title>
    <description>
    <![CDATA[<br />
<div style="text-align: center;"><img src="//hanagatami.mamagoto.com/Img/1413728815/" alt="" width="500" /><br />
<br />
<br />
</div>ある日、私は彼に聞いた。<br />
「献体の手続きは、どうしたら良いの？」<br />
「え？」<br />
彼は一瞬、何のことかわからないという目で私を見た。<br />
「もし、私が病気か何かで急に死ぬようなことがあったら、<br />
私の体を献体したいのだけど」<br />
「どうして、そんなことを？」<br />
「私は、何もあなたの役に立てない。<br />
もし私が死ぬようなことがあったら、<br />
私の体を使って研究の役に立てて欲しいから。<br />
あなたの役に立たなくても、誰かの役には立てるでしょう。<br />
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　学生さんの解剖実験とか」<br />
「やめてくれないか」<br />
「なぜ？私ではダメですか」<br />
「そうじゃない」<br />
彼は、ひどく苛立たしげに私を見て<br />
「君は、献体された遺体が、どんな扱いを受けるかわかっていない。物同然に扱われるんだ。<br />
いいかい、だいたい君が死ぬということを考えさせるなんて、やめてくれないか」<br />
彼は本気で怒っていた。とても悲しそうな目で私を見て。<br />
「君の体にメスを入れる、君の遺体を、そんな扱いをさせる。そんな残酷なこと、よく思い付くね」<br />
生きていても何の役にも立たない。私がいることで彼を苦しめる。<br />
彼だけではなく、私の業のために多くの人を傷付けている。<br />
死んで私の体が、たとえ　ぞんざいに扱われようと、それは私の受ける報いで誰のせいでもない。<br />
そんなことでなら、もしかしたら私は少しは救われるかもしれない。<br />
私のこんな体でも使い道はあるのではないかしら。<br />
「無理ですか？」<br />
「もう、その話はやめなさい」<br />
彼は、それ以上　一言も話さなかった。<br />
<br />
ふと、私が死ぬことを、この人は悲しんでいる。嫌がっている。それが不思議な気がした。<br />
それほどまでに愛してくれているのなら、私が献体したいといっただけで、それほど怒るあなたが<br />
私の身体は切り刻まなくとも、私の心は切り刻んでいるという事実は、どうなのでしょう。<br />
でも、それはあなたがしていることではない。<br />
無理を承知で、あなたを求めている私が悪いのでしょう。<br />
あなたは私の犠牲者で、あなたは何も悪くない。<br />
今、ここにこうしている私は、あたなにとって　いったい何なんでしょう。<br />
信じる。ただ、それだけしか私にはなく、あなたの言葉一つ一つを何度も何度も考えて、あなたの態度、あなたの雰囲気、そうしたものから推し量ることしかできない。愛しているという、その言葉を、<br />
ただ信じるしかない私は、あなたにとって　いったい何なんでしょう。死んで遺体になって物になったとき<br />
私の心が消えたとき、あなたは初めて私というものを見て、<br />
あなたの感情、あなたの心に気付いてくれるのかもしれない。<br />
<br />
あなたの手で殺してもらえたら、そんなにうれしいことはないでしょう。<br />
そうしたら私は永遠に、あなたのものでいられる。<br />
あなたなら簡単でしょう。私が苦しまずに済むように優しくしてくれるに違いない。<br />
でも、あなたは決して、そんなことはしない。してくれない。<br />
もし、その時が来たら、私は一人で自分で自分を消すことになるでしょう。<br />
たとえあなたに私の心が殺されたとしても、決して私の身体をあなたは殺してはくれない。<br />
体を殺すことは犯罪でも、心を殺すことは犯罪にはならない。罪にはなっても。<br />
<br />
夜の闇の中。明かりを消した車の運転席と助手席。<br />
お互いの顔もハッキリとは見えないような場所。<br />
これが私達の世界。<br />
永遠の闇の中を彷徨っているような私の心を、あなたはどこまで理解してくれているのでしょう。<br />
形あるものとして、あなたに私の体を捧げます。献体。<br />
でも、それは拒否するのですね。<br />
<br />
「生きていてくれないか」<br />
「・・・」<br />
「僕のために、生きていてくれないか」<br />
彼は、フロントガラスの向こう側の夜景を、遠い目で見ながら、そう言った。<br />
「辛い思いをさせていることは、十分承知している。すまないと思ってる。<br />
でも頼むから生きていてくれないか。役に立つ立たないなど、どうでもいい。<br />
そんなこと考える必要はない。君がいてくれる、それだけでいいんだ」<br />
彼の眼に、うっすらと涙が滲んでいることに気付いて驚いた。<br />
<br />
どうしようもない。今は、どうしようもない。<br />
では、いつまで待てば良いのでしょう。<br />
あなたを信じて待っていたら、いつか何かが変わるのでしょうか。<br />
<br />
そして、私は何度も死に損ない、彼を失った今でも、まだ生きていて<br />
献体という、私の小さな望みも未だ叶わずにいる。<br />
臓器提供の手続きはできているけれど、誰に話しても私は、きっと天明を全うして大往生だろうから<br />
そんなお婆さんの臓器など使い物にならないと笑われる。<br />
そうして笑ってくれる人がいる。<br />
それが私にとっての本当の幸せということなのかもしれません。<br />
<br />
でも、今でも　まだときどき思います。<br />
あなたに殺してもらえたら幸せだったと。<br />
私の心ではなく、身体を殺して欲しかったと。]]>
    </description>
    <category>旧作</category>
    <link>https://hanagatami.mamagoto.com/Entry/16/</link>
    <pubDate>Sun, 19 Oct 2014 14:27:33 GMT</pubDate>
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  </item>
    <item>
    <title>９．１１</title>
    <description>
    <![CDATA[<div style="text-align: center;"><img src="//hanagatami.mamagoto.com/Img/1413728711/" alt="" width="500" /></div><br />
私用と公用、半々で彼がNYへ発ったのは<br />
私の誕生日まで　あと10日ほどという日だった。 <br />
「お土産は何がいい」と聞かれて<br />
「あなた」と答えて見送った。 <br />
お土産も誕生日のプレゼントも何もいらない。<br />
欲しいのは、あなた。そのあなただけ、手に入らない。 <br />
他のものなら、何でも願いが叶うのに。 <br />
<br />
あの日、あのとき。彼は、そこにいた。<br />
でも彼の無事を確かめる手段は何もなかった。 <br />
私の存在は、彼にとっては幽霊のようなもので<br />
彼に何かあっても彼本人以外、私にそれを教えてくれる人は <br />
この世には誰一人としていない。そのとき彼と私とのことは<br />
まだ秘密で他の誰も知らなかった。 <br />
メールを送っても返事は来ない。<br />
携帯に電話をしてもつながらない。 <br />
ただ、毎日繰り返されるツインタワーから煙が立ち上り<br />
やがて崩壊していくTV映像と それに被って報道される現地日本人被害者のリスト。<br />
被害者の追加と訂正の繰り返し。 彼から何も連絡は来ない。<br />
ただ、彼からの連絡を待つしかなかった。 <br />
<br />
自分が彼にとって認められていない存在の人間なのだと痛感させられて、今更のように絶望した。 <br />
ただの一人でも共通の知人がいたら、頼れたかも知れない。<br />
安否を確認して欲しいと頼めたのかも知れない。 <br />
同じ職場だった。同じ病院で働いていた。<br />
彼とのことを真剣に考えるようになってから私は、その病院を辞めた。 <br />
同じ場所で働いていることに私が耐えられなかったから。<br />
これほど愛していて、これほど求めている相手が 毎日、常に目の前にいる。<br />
私には、それが耐えられなかった。他には何もいりません。あなたをください。 <br />
<br />
彼の社会的な仕事上の立場があったから、私は常に彼の影にいた。<br />
表面に出ることはなく日かげ者。 <br />
会うのは、いつも同じカフェで、いつも同じ珈琲を飲みながら<br />
飽きることのない彼の仕事の理想の話を聞いていた。 <br />
仕事のために生きているような人が好きで、仕事のためなら<br />
他のすべてを犠牲にするような人が好きで 彼は、まさにそうした人で。<br />
私は彼が仕事の話をするのを、ただ黙って相づちをうつ時間が　とても好きだった。 <br />
気持ちを紛らわせるために何か、と私はシュガークラフトでバラの花を作り始めた。<br />
お砂糖でできたバラの花。 <br />
いくつもいくつも作り続けた。ツインタワーに飛行機が突っ込んでからビルが崩壊するまでの映像を<br />
エンドレスで 流し続ける報道番組をつけたままにして、何十輪ものバラの花を作り続けた。 <br />
<br />
そして事件から４日目。彼からメールが届いた。無事でいる。すぐに連絡できず悪かった、と。 <br />
私は人目もはばからず泣き崩れ、そのとき、触れたら　すぐに割れてしまう砂糖細工のバラを作るのをやめた。 <br />
それからも、しばらく現地では混乱状態が続き、彼からの連絡は必要最低限。<br />
アメリカから出国することも難しい状況が しばらく続き、<br />
彼が帰国したのは事件から半月後くらい後だった。 <br />
<br />
無事だという連絡と、帰国の目処がたちそうだ。明日帰国する。<br />
彼の在米中、私に届いたメールは　その3件だけ。 <br />
成田へ出迎えに行くことはできなかった。彼の奥さんがいたから。 <br />
「会える日が決まったら連絡する。それまで待って欲しい」 <br />
そういわれて、私は待った。永遠に、お預けをくっている忠犬のように。<br />
彼から「よし」と合図されるまで。 <br />
信じることと、待つこと。 <br />
それ以外、私が彼に対して示すことのできる、具体的な愛情表現はなかった。待って待ち続けて。 <br />
<br />
やっと会えると決まった日、私は作り続けたシュガークラフトのバラで<br />
小さなアレンジのバスケットを作った。 <br />
彼に渡すために。心配で心配で、不安で不安でしかたがなかった。あなたを待つ間<br />
あなたからの連絡を待つ間 私は、ずっと　このバラの花を作り続けていました。<br />
そんなことは言わない。 <br />
「無事に帰国できたお祝い」そういって渡しただけ。<br />
そこに込めた私の思いや４日間の真っ暗な中で待ち続けた不安。 <br />
幽霊のような自分の存在の無力さ、愚かさ、悲しさ、情けなさ。 <br />
そんなことは、ひとことも口に出さなかった。 <br />
そんなことは、いわなくても十分過ぎるほど理解しあえている。そういう人だと思っていたから。 <br />
<br />
ニュースで、あれから7年目だと知り、もうあれから7年も経ってしまったことに驚いた。 <br />
7年目。　そう、私は7年間　苦しんできた。 <br />
他人事のように思い出せる、この瞬間。あらためて、やっと終わったことを感じられた。]]>
    </description>
    <category>旧作</category>
    <link>https://hanagatami.mamagoto.com/Entry/15/</link>
    <pubDate>Sun, 19 Oct 2014 14:25:45 GMT</pubDate>
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    <title>梅の花</title>
    <description>
    <![CDATA[<div style="text-align: center;"><img src="//hanagatami.mamagoto.com/Img/1413728570/" alt="" height="500" /> &nbsp;</div><br />
ずっと昔。<br />
私には、一緒になりたいと思っても、<br />
決してなれない人がいました。<br />
お互いに、それは充分にわかってはいても<br />
それでも悲しい逢瀬を続けていました。<br />
<br />
ある冬の風の冷たい日。<br />
その日、実家へ帰るという彼に、どうしても会いたくて<br />
私は、彼の実家を訪ねました。<br />
住所のメモ書き以外、頼るものは何もなく<br />
初めての土地で、そのメモだけを頼りに日の暮れかかった頃、ようやく彼の実家を見つけました。<br />
でも、彼は仕事の都合で実家へは戻れず　そのまま職場に留まっていました。<br />
<br />
お玄関に彼のお母様が出てきてくださって<br />
「こちらへは戻れないそうなんですよ。ごめんなさい」と。<br />
何の予告もなく、いきなり訪ねた私を怪訝そうに見つめて。<br />
非常識この上ない非礼は、充分にわかっていました。<br />
でも、そのとき、その日。<br />
私は、どうしても彼に会いたいと、ただそれだけを思っていました。<br />
<br />
門を開けてはいただけず、門をはさんで彼のお母様と話しました。<br />
そのとき、門の脇に梅の古木が、冷たい夜気の中、<br />
眩しいほどの月明かりを受けて、その樹皮や洞が、はっきりと見えました。<br />
<br />
数日後、彼は私の行いをなじりましたが<br />
「しかたのない人だね。。。」と。<br />
<br />
<br />
「あの、ご門にあった梅は、白梅？紅梅？」と私が訊ねると<br />
「さあ。。。そういえば、どっちだったかな？どうして？」<br />
「別に。ただ、どちらかな、と思って」<br />
梅の花が咲く頃には、もしかしたらあの門を私のために開いてはいただけないか。<br />
梅の花の下で、彼のお母様が微笑みながら、私を招き入れてはくださらないか。<br />
叶いもしない、そんなことをぼんやりと考えながら<br />
あの梅の木は、何色の花をつけるのだろう、と。<br />
<br />
数ヶ月の後。<br />
「あの梅は、白梅だそうだ」と、彼に教えられました。<br />
「そう。わざわざ、ありがとう。咲いたら、きっときれいでしょうね」<br />
「そうだね。咲いているところ、記憶にないんだ。どうしてかな」<br />
<br />
<br />
その後、彼は私を、ある郊外の梅園へと連れて行ってくれました。<br />
数日間、暖かいお天気が続いた後だったので<br />
季節より早い梅の花が、満開になっていました。<br />
白、紅色、薄紅色。。。<br />
数え切れない梅の花が、辺り一面に咲いていて<br />
甘い香りが漂って、風の冷たさを忘れてしまうほどでした。<br />
<br />
私は、彼と一緒に歩きながら、梅園の木の下に落ちている<br />
梅の花を拾い集めました。<br />
色とりどりの落ち花は、あっという間に私の両手にいっぱいになってしまって。<br />
彼は、黙って手を差し出してくれて<br />
私の手から梅の花を受け取って、何もいわず笑っていました。<br />
そのまま、私はずっと梅の花を拾い続けて。<br />
私の両手が再び、いっぱいになると、彼は<br />
「こんなにたくさん、どうするの？」<br />
「そうね。どうしようかしら。。。あんまり、きれいだったから」<br />
<br />
その花は、そっと持ち帰って押し花にしました。<br />
香りは消えてしまいましたが、花の色は残りました。]]>
    </description>
    <category>旧作</category>
    <link>https://hanagatami.mamagoto.com/Entry/14/</link>
    <pubDate>Sun, 19 Oct 2014 14:24:03 GMT</pubDate>
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  </item>
    <item>
    <title>おみくじ　吉</title>
    <description>
    <![CDATA[<div style="text-align: left;"><img style="display: block; margin-left: auto; margin-right: auto;" src="//hanagatami.mamagoto.com/Img/1413725805/" alt="" width="500" /></div>　<div style="text-align: center;">かげろふの もゆる春野を 行く牛の 歩みとどめず いとどのどけき</div><br />
<br />
【運勢】<br />
足ると云うことは自分の心が決める。<br />
常日頃の充足した生活は自分の心がけに寄ることを知って、<br />
人をそしらず世をかこたないで進めば上々吉。<br />
<br />
<br />
今年のお正月に引いた おみくじ。吉。<br />
可もなく不可もなく。分をわきまえて足るを知れば吉。<br />
もう、お前は十分に幸せだ、それに気づけ。<br />
<br />
幸せだと思える安堵できる所へ来たから、こうして気持ちを書けるに至った。<br />
ここにたどり着くまでに何十年もの月日が過ぎた。<br />
何人もの男の横を通り過ぎた。<br />
<br />
<br />
この冬は津軽を訪ねようと思っている。太宰に会いに行く。<br />
<div><iframe width="560" height="315" style="display: block; margin-left: auto; margin-right: auto;" src="//www.youtube-nocookie.com/embed/nNLqK_BpAos" frameborder="0" allowfullscreen=""></iframe><br />
<br />
太宰治は、実は 津島修治によってプロデュースされブランディングされた虚構の人物でノンフィクションのようなフィクション、私小説の様な作り話だった。<br />
彼の小説の内容と彼自身の人間像がどうであれ、彼が「家」というものに大なり小なり影響を受けていたということは、私と同じだ。<br />
<br />
すべては自分の受け取り方、受け止め方次第。<br />
<br />
歪んだ基礎の上に積み上げられた石は、どれほど強く固く積んでも、ほんの少しの衝撃で、ごく些細なきっかけで無残に崩れ落ちる。<br />
歪んだ基礎を直すためには、積み上げた石をどかさなければならない。積み上げる以上に骨の折れる作業だ。<br />
それをやれというのは簡単。<br />
やるのは自分。<br />
言った人間は、見てるだけ。</div>]]>
    </description>
    <category>雑文</category>
    <link>https://hanagatami.mamagoto.com/Entry/13/</link>
    <pubDate>Sun, 19 Oct 2014 14:02:57 GMT</pubDate>
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  </item>
    <item>
    <title>認められた喜び</title>
    <description>
    <![CDATA[<img src="//hanagatami.mamagoto.com/File/FCD2-620.jpg" alt="" /> <br />
<br />
自分が「回避性人格障害」だと知って、とても うれしかった。<br />
<br />
病気なことが うれしいのではなく、<br />
ちゃんと病名があり、それは正式に社会に認知されている「病気」だということ。<br />
この病状・症状の人間が、この世の中には多数に存在しており、自分もその中の一人なのだということ。<br />
<br />
自分の存在を、やっと認めてもらえたような、<br />
やっと自分を受け入れてもらえたような<br />
そんな気がした。<br />
<br />
<br />
「生まれてきて、ごめんなさい」というのは、太宰治の「人間失格」に出てきたセリフだったろうか。<br />
<br />
しつけに異常に厳格で、自分の感情を制御・抑制できない子供のような父親と<br />
すべては自分のコンプレックスから来る言動だと気付けず子供に恩を押し付け続けてきた母親。<br />
この両親に育てられた。何の疑いもなく、自分に対する無価値感をすり込まれ続けた。<br />
<br />
未だに「あんなに○○してあげたのに」「あれほど&times;&times;してあげたのに」と平気で言う母。<br />
それが自分のコンプレックスを埋めるために子供に強要し続けた行為であったことに<br />
母は、まったく気付いてはいない。<br />
<br />
父は、病気で数年前に他界した。<br />
誠実で自己中心的で臆病でガキな父親だった。<br />
ガキという言葉に愛情は含んでいない。<br />
子供に対して、家族に対して自己感情を抑制できない人間だった、という意味だ。<br />
死んだ人間には、今さら恨みもない。<br />
<br />
父は不思議と人生後半は驚くほど弱くなり、私には再三に詫びの言葉をかけてきた。<br />
謝って欲しかったのではない。<br />
私の人生を返して欲しかった。<br />
が、居なくなった人間に、過ぎてしまった時間に、何を求めたところで無意味だ。<br />
<br />
出来うることなら、母とは縁を切りたいと常々願っている。<br />
育ての親に対して何と恩知らずなと言われてもしかたがない。<br />
私にとってメンタルに対する禁忌、最悪の呪縛は、この母親なのだから。<br />
<br />
精神科医や心理カウンセラーの著書には、そういう親とは縁を切れと平然と書かれている。<br />
簡単に切れるものなら、誰も苦労はしない。<br />
縁を切るなどと簡単に言い切れるのは親が元気なうちだけだ。<br />
<br />
介護が必要になった親に対して、絶縁し切れるか？<br />
「みんな、お前のせいだ。金輪際の縁を切ってやるから野垂れ死ね」と言い放てるか？<br />
それが出来れば立派だ。<br />
それが出来ないから、できない人間だからこそ、親との関係に悩み続けてきたのだ。<br />
そして私は、その日が、母を介護しなければならないだろう日が確実に来ることを心の底から恐れている。<br />
生き地獄になるのは目に見えているから。<br />
母より先に死ねたら、その不安は消えるのだが。<br />
<br />
<img src="//hanagatami.mamagoto.com/File/0956cd1a5aef1fc1b28d374e2386f914.jpg" alt="" /> <br />
<br />
<br />
げんなりとするエピソード。<br />
昨年の秋、私は母に一泊旅行に誘われた。<br />
駅からホテルの送迎バスに乗せられ、古いリゾートホテルへと入った。<br />
その晩、懐石ディナーのテーブルで母に言われた。<br />
「誰も敬老の日をお祝いしてくれないから、自分でこのツアーの予約をしたのだ」と。<br />
誘われたのではなく、これ見よがしに巻き込まれたのだ、私は。<br />
そして恨みがましく、誰もお祝いしてくれないから自腹で来たと言い放たれた。<br />
だったら、一人で来れば良かっただろうと思ったが<br />
そのツアーが２人でなければ予約できないツアーだったから、という。<br />
<br />
そういうあなたに対して、いったい誰が何をしたいと思うと思うのか。<br />
ツアー料金（ホテル宿泊費と交通費）は母が支払っていたため<br />
残りの全行程での飲食代やタクシー代などの費用は、すべては私が支払った。<br />
<br />
一緒に同じ場所での空気を吸うだけで、私の病状は悪化するというのに<br />
その母と無理をして、それでも日頃の不義理の埋め合わせに親孝行をしなくてはと<br />
誘われた旅行に付き合った結果が、この仕打ちだ。<br />
<br />
母にしてみれば、他のセレブな友人たちのうらやましい話を見聞きして<br />
自分もコンプレックスが満足するような状況を作りたかったのだろう。<br />
その友人たちに、母は「娘に敬老の日で誘われたから○○ホテルへ遊びに行ってきます」と告げて<br />
句会だか何だかを欠席してきたらしい。<br />
<br />
セレブと呼ばれる人種と交友関係を持ちたがるのも母のコンプレックスから来る。<br />
そして自分の生活レベルとは かけ離れた彼女たちの生活ぶりに触れ<br />
さらにコンプレックスを肥大させ、その矛先が こちらに向かってくる。<br />
自分のあるべき場所を見失っている母にとって、本来の母自身の姿は、母には受け入れなれないものらしい。<br />
<br />
<img src="//hanagatami.mamagoto.com/File/plus0806photo_12.jpg" alt="" /> <br />
<br />
物心つく前から、私は母が人を見下す言動をしていたことしか記憶がない。<br />
よく母のいない場所で親類の伯母たちから「○○ちゃんのお母さんは本当に偉いね」と言われたのを覚えている。<br />
ことあるごとに伯母たちを蔑みバカにしていた母の言動を伯母たちは知っており<br />
「いったい何様のつもりか」と逆に嘲り笑っていたのを私は知っていた。<br />
「偉いね」と褒めていたのではなく、「ご立派ね」とバカにしていたのだ。<br />
<br />
それを笑いながら、娘である私に言う大人げない伯母たちが醜いと感じ<br />
そういう嘲笑を買うような言動しかできない母の娘である自分が惨めで情けなかった。<br />
<br />
自分の価値のなさ、私は こんなに価値のない人間ですと、徐々にすり込まれていった。<br />
<br />
クズのような母の娘で、母のクズのような子供で、人から笑われるような位置に居る人間で<br />
どれほど勉強をしたところで成績は中の上以上にはならず、さして苦労もせず学業優秀だった弟のようには<br />
母のコンプレックスを満足させることはできず<br />
ただ毎日、父の感情に翻弄され、母のコンプレックスに振り回され、<br />
家庭の中で安心して居られる場所は、どこにもなかった。<br />
<br />
<br />
<img src="//hanagatami.mamagoto.com/File/62635.jpg" alt="" /> <br />
<br />
その当時、子供の頃。私は父の実家の庭うち、祖母の家の隣に家族で住んでいた。<br />
小さな子供の唯一の逃げ場所は、この祖母の家だった。<br />
<br />
まだ曾祖母も存命中で、火鉢の前に座っている祖母と、その同じ座敷の奥の小さな炬燵に入って座椅子に寄りかかっている曾祖母の姿が<br />
その祖母の家を思い出すときに、今でも脳裏に浮かぶ。<br />
<br />
が、後に その家から、母のバカさ加減の結末として私たち家族は追い出されることになる。<br />
<br />
バカな大人たちに囲まれて育った結果、地元の両家の子女だった私は<br />
着実に精神を病んでいくことになった。<br />
<br />
<br />
<br />
<span style="font-size: small; color: #000080;">この記事の画像は検索ワード「森山大道 殺人」でヒットした画像を貼らせていただきました。</span>]]>
    </description>
    <category>回顧記</category>
    <link>https://hanagatami.mamagoto.com/Entry/10/</link>
    <pubDate>Fri, 17 Oct 2014 08:02:14 GMT</pubDate>
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